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2007.9.14 槍ヶ岳(3,180m)

4時に携帯のアラームをかけて寝たのに、廊下のごそごそする音で目が覚めたのは4時半でした。orz
急いで支度をして外に出ると、雨が降っていました。
仕方なく雨具を着けて、前夜作ってもらっておいた朝食のパンを食べながら少しでも天候が回復しないか待ちましたが、一向にやむ気配なし。
5時半に観念して出発します。
今日の予定は、槍ヶ岳に登って南岳小屋まで行こうという強行軍ですが・・・。

6時12分に一の俣の橋を渡ります。

続いて6時21分に二の俣を渡ります。

6時40分にはちっぽけな水力発電所の脇をとおります。
ケーブルは槍沢ロッジに行っているようでしたが、発電設備は見当たりませんでした。

6時48分に槍沢ロッジに到着。
雨が避けられる場所でレインウェアを脱ぎ中の熱気を開放します。
この辺はまだ傾斜もそれほど急ではないし風もなかったので、傘をさしていけば良かったかもしれません。
早くもゴアテックスの性能を上回る発汗量で、服が湿ってきました。

7時15分ごろ槍沢ロッジを出るとすぐに槍見と書かれた場所に着きますが、この天気ではもちろん槍のやの字も見えません。
ドコ?(T-T ))(( T-T)ドコ?

道は槍沢に沿って徐々に斜度があがっていきます。

何度も何度も写真(五郎沢)のような枯れた支沢を越えていきます。

登山道上の浮石などを取り除いたりする整備用に使っているのでしょうか?ツルハシが2本とバールのようなものが置き捨てられていました。

天狗原方面への分岐を過ぎると槍沢を離れ、傾斜が二次関数のように上がってきます。
レインウェアの中は濡れ濡れですが、体からの熱でかろうじて寒くはなりません。
登りがつらくて何度も立ち止まりますが、長く休むと体が冷えるのでごく短時間の休憩をこまごまと取りながら進みました。

9時40分に「1,500」と岩に書かれたところをとおります。
あとで気付いたのですが、これは槍ヶ岳山荘までの距離でした。
南岳から槍ヶ岳山荘に向かう途中にも同様の標示がありました。

播隆窟に10時3分到着。
槍ヶ岳初登はん、開山を成し遂げた播隆上人が利用した岩屋です。
ここから槍ヶ岳山荘まで標準タイムで1時間20分です。
途中でトラブったらここまで戻ってビバークかな?
そうならないように岩窟に向かって安全登山を祈願しておきました。

視界が悪くて遠くの景色はまったく見えませんが、足元の花に慰められます。
これはイワギキョウかな?

こちらはイワツメクサでしょうか?

登っても登っても上が見えません。
どなたかの登山記録に槍ヶ岳山頂があまりにも遠くから見えて登っても登っても近づかずつらい思いをしたと書いてあったのを思い出します。
逆に登っても登っても目標が見えないのもつらいもんだ。
さらにザックが濡れてきてこなきじじいのように重くなってきました。

足元だけを見ながらとぼとぼ登っていくとすぐ右前方からごそごそのたのたと草むらに移動していく物体が・・・。
はっとして足を止めると雷鳥でした。
ラッキー!
花をついばむ雷鳥が2羽。
そちらを見ていたら左の方にもう1羽その2羽を見守るようにこれまたすぐ近くに雷鳥がいました。
親子なのかな?
子供?の方もかなり大きくなってました。
親の方はお腹の毛が白くなっていてもうすぐ全身白の冬毛に変わるのでしょう。
それにしても鳥とは思えないもそもそしたかわいらしい動き方だ。
(〃 ̄ー ̄〃)

雷鳥を見ていたら体がすっかり冷えてしまいました。
しかし雷鳥ポイントから5分ほど、11時30分に槍ヶ岳山荘に到着しました。
なんかまた増築してますね。
山荘からは槍が目と鼻の先のはずですがまったく見えません。
ここで早めの決断をして、今夜はここに宿泊することにしました。
宿泊手続きをして、キッチン槍でカレーを食べ、受付でモンベルクラブの会員証を見せるとサービスのコーヒーを飲んでるうちに体の中はだいぶあったまりました。

服を乾かしたり、東側の窓よりの方だけ携帯(FOMA)が通じる(横尾は圏外でした)ので、家族やブログにメールしたり、氷壁を読んだりしているうちに外がたびたび明るくなってきました。

山頂アタックは明日早朝と決めていたのですが、明日もどうなるかわからないので、いまのうちに山頂を踏んでしまおうと、急遽内着の上にレインウェアだけ羽織って、15時45分に山頂アタックを開始しました。

結構な斜面ですが、こなきじじいから解放されているので、すいすいと登れます。

最後の2連荘梯子も軽くクリアして・・・。

15時58分に山頂到着。
背中が軽いと岩登りも楽しいですね。

小槍が見えます。
あの上でアルペン踊りなんて絶対無理でしょう。
(・∀・)

背後に太陽が見えて、雲の中に自分が写るブロッケン現象も初めて見ることができました。
(この写真はコントラストを上げてありますが、実際にはもっとくっきり自分の影まで見えました。)

遠くの景色は見れませんでしたが、すっかり満足して下山しました。
振り返るとガ━━ΣΣ(゚Д゚;)━━ン!!
たった1時間前と同じところから撮ったものとは思えません。
いくら往復30分でもさすがにもう一回登るのはやめにして、鑑賞することにしました。

17時からは夕食。
またしてもおいしくてご飯をおかわりしてしまいました。

18時20分ごろ夕焼けが見えました。
きれいだなー、明日は晴れるかな?
20時に就寝。
さほど混雑はしていませんでしたが、一畳に一人で少し眠りが浅かったかな。
夏場などの混雑した時期は畳1枚に二人なんていうことがあるそうですのでそれを考えるとだいぶ贅沢ですが・・・。
高山病でしょうか夜中に少し頭が痛いような気がしました。

2日目,行動時間約6時間30分,歩行距離約10km,累積標高差約1600m
この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図を使用しました。
次回「恐怖の大キレット越え」編(仮)は近日公開予定。乞うご期待!
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日本百名山 長野の山
大黒天の駐車場から南蔵王縦走路の登山口まで2kmほどでした。
駐車場に結構たくさん車が停まってたけど、みなさん刈田岳方面?
最後の花はとーます限りなく水中に近いエアーもう山を歩けなくなり…お花の山南蔵王が見れて(^^♪
大黒天の駐車場からとは驚き!
流石タフですね(*^^*)
最後のお花はミヤマトキソウです。nadeshikobuta長崎ツアーnadeshikoさん、こんばんは。
本当は旅行券と慰労休暇がセットだったんですけど、コロナ禍で休暇だけ先に取らされて、旅行券が宙に浮いてしまったのです。(;^_^A
都道府県とーます長崎ツアー勤続30年の旅行券って粋な会社ですね。
いろんな美味しいものを食し観光地等々楽しみ(^^♪
未踏の都道府県は鹿児島県だけというのも凄過ぎ!
一生地を踏むことのない県が4nadeshikobuta素晴らしい紅葉nadeshikoさん、こんにちh。
秣岳コース、超絶素敵でした。
昨日はコース上にほとんど泥濘がなくて歩きやすかったですよ。とーます素晴らしい紅葉秣岳コースが一番好きでした。
しろがね高原の草紅葉はキレイですよね(*^^*)
ただ秣岳までの登山道が泥濘が酷く抉られてた記憶があって…
今はどんな感じなんでしょ。nadeshikobuta深緑へmorinoさん、こんにちは。
前日は山の天気予報があまり良くなかったので、日曜日にしましたが、土曜日も良かったようですね。
レンゲツツジとヤマツツジの見分けがあまりとーます深緑へおっ、山復活!?
私は前日に泉ヶ岳でした。
頂稜のレンゲツツジが綺麗でしたね。morino深緑へnadeshikoさん、こんにちは。
私も久しぶりだったので、忘れ物はするは、1度木の根に引っかかって転ぶはと初心者に戻ってました。(^^;とーます深緑へ山から遠ざかって久しく・・・
せめて水神まででもと思いつつ・・・気力も萎えてしまいました(笑)nadeshikobuta